受験生と励ますさん第5章

受験生と励ますさんの物語

勉強を始めてはや5ヶ月ほどが過ぎたころのお話です。
第3章では魔の模試がありましたが、あの頃の結果と比べて今ではどうなんでしょうか。
今回のお話はお気づきかもしれませんが、またまた模試のお話です。
ただ、あの頃とは一味違うゾ..??


第5章 成果が出た、嬉しい、嬉しい。

 10月某日。
 初めての外部模試を受けてから、3ヶ月弱が経過していた。

 ようやく現在、英語、国語は基礎部分の勉強(単語やキーワード、文法など)が終わり、本文や長文の読解問題を解くための知識の勉強に入っていた。
 世界史に関しても当初立てていた計画に加えて、教科書で、重要語句などを覚える部分の勉強を、補習で補いながら順調に進めることができていた。

 そしてお待ちかね、いよいよ翌日に模試が控えていた。

 今日は金曜日だった。
 放課後、友人の井上君に話かけられた。
 「明日の模試、神崎も受けるよな?最近受験勉強どう?」
 井上君も私同様、受験組だった。
 私は答えた。
 「今のところは、順調。けど、それも明日の模試結果次第かな…。」
 井上君は、だよなー、お互い明日頑張ろう、そう言って、その場を去っていった。
 彼もまた、受験に難を抱えているのだろう。

 それから私は、公民館へ向かった。
 明日は模試だが、それと受験勉強とは別の話だ。
 模試のことは一旦忘れ、いつも通りの勉強に励んだ。

 勉強を終え、自宅に帰った私は、明日頑張るぞと、意気込んでから就寝したのだった。
 そして翌日、模試当日のこと。

 今回の模試は校内模試だった。
 そのため試験会場は当然、学校で、そこには多くの友人たちがいた。
 初めて受けた外部模試がアウェイな雰囲気だったのに対し、今回の受験会場の教室には、アットホームな雰囲気が漂っていた。
 それでも、試験監督役の先生が教室に入ってきた時には、やはり、緊張したムードが教室中に漂い始めた。

 「はじめ!」の合図とともに皆、勢いよく問題用紙を逆さに返す。
 私は大丈夫、大丈夫、今回の模試こそきっと、勉強の成果が出る時だ、と言い聞かせながら、皆より少し遅れて問題用紙を表に向けた。
 そして、無我夢中で問題を解き続けたのだった。

 …キーンコーンカーンコーン。
 「止め!」という合図とともに模試は終了した。

 教室では、今回の模試どうだった、できた?というお決まりの会話がなされていた。
 私は少しの疲労感に包まれていた。
 井上君が私のもとに駆けつけて来たようだ。
 「神崎!模試できた!?」
 私が、まあまあできたと思う、そう伝えると、井上君は、俺も今回は自信あるよ!と自信満々の様子だった。
 お互い良い結果を祈りあって、私たちは解散した。

 校門を出て、駅へ向かう道中、しばらく考えながら歩いていた。
 さすがに前回の模試の時よりも手応えはあったが、それでも満足いくだけ解けたという感じではなく、私はなんだか複雑な気持ちの中にいた。

 まだ先ほどまで受けていた模試のことが気になる。
 世界史は予定通り、今の力は出せたという感じだった。
 とはいっても英語、国語ほど出来た感触はない、まだ知識の漏れがあるように感じた。
 英語と国語に関しても、あそこの問題は分からなかったな、とか、二択までは絞れたのに選んだ答えが合っているか自信がないな、などと考えていた。

 ふと横を見ると、そこには退屈そうな表情をした励ますさんの姿があった。
 「にいちゃん気付くん遅いわー…。このまま気づかれへんのちゃうかおもたで。」
 考え込んでいて全く気づかなかった、と言うと、励ますさんに肩をチョップされた。

 「そりゃまだ解けへん問題やってあるに決まってるやんか。それより前回と比べてどやった?」
 私は今回の模試を振り返って、こう言った。
 「前回の外部模試に比べたら確かに解けた箇所は増えていたよ。本文とか長文の問題もいくつかは解くことができた気がする。」
 励ますさんは、うんうんと頷き、
 「やろー?それは基礎的な勉強が終わって今本文とか長文の解法の知識の勉強しとるからやな。きっとその成果が出て来てるんや。にいちゃんさっき考えてた二択まで絞れたのに、とか満足いくだけ解けない、とかっていうのはまだアウトプットが足りんからやな。」
 私はよくわからず聞き返した。
 「アウトプット…?」
 よく聞いた、と言わんばかりの表情で、励ますさんが答えた。
 「そや、本文、長文の解法の知識を学んだら、あとはそれを活かして実践問題をどんどん解いていくんや、それがアウトプットや。このアウトプットをたくさん繰り返したら、もっといろんな問題が解けるようなるで。にいちゃんは解法知識の勉強が終わったら、とにかくアウトプットたくさんすること考え?まあ、世界史に関しては知識の漏れがあるみたいやからそこの補強が必要やな。」
 なるほど、励ますさんのいう通り、アウトプットはまだあまり多く実践していないかもしれない、世界史について漏れがあるのは、一問一答の復習があまりできていないのがおそらく原因だろう。

 「励ますさん、今日もアドバイスありがとう。」
 私がそういうと、励ますさんは、どういたしまして、とにっこりしていた。

 それから1ヶ月弱で今回の校内模試の結果が返された。
 模試の結果、第1志望の判定はC判定(合格率40〜60%)だった。
 そして、私は、E判定脱却をここで初めて経験した。
 満足いくだけ解けていない、とは言ったものの、正直かなり嬉しかった。
 なんどもなんども、模試の結果を確認しては、にやついていたのだった。

 (すみません。模試結果を廃棄してしまい、各教科の詳しい点数は記載できません。
 確かですが、
英語:140点/200満点
国語148点/200満点
世界史58点/100満点
 くらいだったと記憶しています。)

やっと日々勉強の結果が出ましたね。
物語の中の励ますさんが第3章でいっていた通り、この時期は模試の問題を解くための直接的な知識部分を勉強していました。
そのため、模試の問題についてもある程度解くことが可能になっていたのです。
今となって考えてみると模試結果が出ない時期、出始めた時期は必然的にそういう結果になっていたんだな、と考察できます。
何はともあれ結果が出ることって本当に嬉しいことだと、今でもあの時の嬉しさを覚えています。

LINEで送る
[`yahoo` not found]

Be the first to comment

Leave a Reply

Your email address will not be published.




CAPTCHA