
さあ、いよいよお話はセンター試験当日を迎えます。
これまで勉強を続けて来た成果をぶつける日がとうとうやって来ました。
さて、物語の私は、どのようにして本番の日を迎えたのでしょうか。
では物語の続きをどうぞ。
第7章 いよいよ来た、センター試験 センター試験前日のこと。 今日も勉強を終えて、駅から自宅まで歩いていた。 家に着くと、夕飯が用意されていた。 夕飯は作ったばかりのようで、白米はホカホカだった。 母は受験を前日に控えている私に声をかけづらいようだったが、それでもこう言った。 「…明日は自分ができる限りやってきたらいいよ。きっと大丈夫。」 その優しい言葉が、私を支えてくれるように感じた。 「ありがとう。明日頑張ってくるよ。」 夕飯を終え、風呂でゆっくりと身体を温めた後、自室に戻る。 大切な日の前日というのは、なかなか眠れないのが通説だが、先ほどの励ましの言葉のおかげか、この日はすんなりと眠ることができたのだった。 そして迎えたセンター試験、当日。 早朝はかなり冷え込んでいた。 けれども、そんな寒さのことより、私の意識は、センター試験へ向けられていたのだった。 試験会場には余裕を持って到着するよう、私は早めに自宅を出る。 無事、試験会場の最寄駅に着くと、そこには、大勢の受験生が溢れかえっていた。 もし、時間ぎりぎりに駅に着いていたら、と考えると、少し怖い。 行列の中、試験会場へ向かって歩いていた。 …ふと思った。 この人達のうち、何人の人が報われるのだろう。 そして果たして、自分は報われる側の人間に入れるのだろうか。 受験期間に何度も不安になり、そのたびにたくさんの人たちの言葉で支えられてきた。 そして今もまた、不安になっている自分がいた。 私は下を向きながら人混みに流されていた。 突然、頭の中に聞き慣れた声が聞こえてくる。 「にいちゃん、大丈夫や。これまでにいちゃんがどんだけ頑張ってきたか、一回思い返してみ?深呼吸してみ?ほら、にいちゃんにできることはなんや?」 私は、ハッと気が付いた。 そうだった、不安になっても仕方がなかった。 自分にできることは、今までしてきた頑張り、努力を今日の試験にぶつけることだ。 顔を上げると、目の前に試験会場が見えていた。 だんだんと近づいてくる会場。 もはや、覚悟は決まっていた。 私は親や先生、友達そして支えてくれた人たちを想って呟いた。 「いってきます…。」 試験会場に着き、教室へ入るとそこには、とてつもない緊張感が漂っていた。 皆がこの日にかけて勉強してきたのだ、当然だ。 私は試験を受ける席に着くと、「大丈夫、大丈夫」と何度も自分に言い聞かせ、深呼吸をした。 そしてとうとう試験官が教室へやってきた。 受験生へと問題を配り終え、開始時間になるのを待つ。 キーンコーンカーンコーン。 「それでは始めてください」、その声とともに、センター試験本番が始まった。
試験本番ってかなり緊張しますが、最終的にできることって今までしてきた成果をぶつけることですよね
当時の私も本番当日にそういう結論に至ってもう何が何でも頑張るしかない。って気持ちで試験を受けていました。
自分のできる最大限をぶつける。皆さんもこの気持ちで試験当日頑張って欲しいです。
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